ポリッシャーのコンパウンドはどう選ぶ?種類と使い方を徹底解説

ポリッシャーの使い方を徹底紹介!初めての車磨きのコツと注意点

愛車のボディに付いた傷を消してくれる便利なコンパウンド。電動ポリッシャーを購入するなら、必ずあわせて用意しておきたい必須アイテムです。しかし、コンパウンドにはさまざまな種類があるため、ポリッシャー初心者にとっては、どんなコンパウンドを選べばいいのか分からないところでしょう。
そこでこの記事では、コンパウンドそのものの基礎知識から選び方や使い方、そしておすすめのコンパウンドをご紹介していきます。

車用ポリッシャーに使うコンパウンドとは?

コンパウンドとは、研磨粒子が含まれた研磨剤のことで、バフに塗布して磨くことでボディに付いた傷を滑らかにし、きれいに磨き上げることができます。また、ボディの傷を消すだけでなく、付着した水垢や固着汚れも落とすことができるので、車磨き全般には欠かせない重宝アイテムです。

原理としては、ペーストに研磨粒子が含まれる歯磨き粉と同じで、研磨粒子によって表面の汚れを除去していくイメージです。コンパウンドでは研磨粒子が繰り返し塗装表面を削ることで、傷を滑らかにして目立たなくしていきます。
ただ、磨きすぎると当然塗装が剥がれたりするので、ポリッシャーとコンパウンドを使う際はある程度のテクニックが重要になります。

コンパウンドの種類と選び方

コンパウンドには、研磨粒子の大きさや形状にさまざまな種類があります。研磨工程やバフに応じて使い分ける必要があるため、用途に応じた選び方をしっかり押さえておきましょう。

|粒子の大きさ

粒子の目の大きさには、バフと同様に中目・細目・極細目・超微粒子といった種類があります。

  • 中目
  • 研磨力が最も高いため、一般的に車の傷消しにはあまり使用されることはありません。中目を使用する場合は初期研磨用の硬めのウールバフを使用します。
    粒子が粗いため、初心者が使用するのは避けたほうが良いでしょう。

  • 細目
  • 中目に次いで研磨力があり、比較的パワーがあるため、初期研磨や塗装肌の調整段階の主流なコンパウンドとして用いられます。細目に関しても硬めのウールバフを使用するのが良いでしょう。

  • 極細目
  • 程よく抑えられた研磨力から、中間研磨や仕上げ磨きに用いられます。柔らかめのウールバフやスポンジバフと使用します。

  • 超微粒子・艶出し
  • 最も細かい粒子を使用したコンパウンドで、繊細な艶出しや最終の磨き上げ、鏡面仕上げに用いられます。目の細かいスポンジバフに塗布して使用します。

|形状の種類

▶ペーストタイプ

粘度の高いペースト状のコンパウンドは、液体タイプと違い流れ落ちることがないため、ボディ側面や下側の研磨作業に適しています。その反面、液体タイプと比べると伸びが悪く広がりづらい特徴から、広い部分をムラなく均一に研磨することを苦手としています。
また、開封後は固まりやすいので、長期的な保存には不向きでしょう。

▶液体(リキッド)タイプ

伸びが良く広がりやすい液体タイプは、ムラも生じにくく広い表面を均一に研磨しやすいのが特徴です。主に水平面のボンネットやルーフなどの研磨に用いられます。ただし、乾燥に弱いため、特に夏場は素早い作業が求められます。

ポリッシャーのコンパウンドの使い方

次に車用ポリッシャーのコンパウンドの使い方や作業手順をご紹介していきます。

  1. 洗車をして汚れを落としておく
  2. 一見、車体がきれいに見えても、ボディには目には見えないさまざまな微粒な汚れが付着しています。汚れが残ったままだと、ボディを傷付ける要因になるため、コンパウンド作業をする前には必ず洗車をして車をきれいにしておきましょう。

  3. バフに水を含ませて絞りとる
  4. 乾いたバフをそのまま使用してしまうと、摩擦熱が多く発生し、塗装が剝がれやすくなってしまいます。そのため、あらかじめ水を含ませて絞りとっておくことで、摩擦熱の発生を抑えることができます。

  5. コンパウンドをバフに塗布し、ボディを研磨していく
  6. まずは、研磨力の強いコンパウンドではなく、粒子の細かい極細目から試して傷の様子を見ていきます。というのも、最初から粗いコンパウンドで磨いてしまうと、余計な研磨傷が付いてしまうことがあるからです。
    もし傷が消えないようであれば、一段階粒子の目が大きいコンパウンドを、それでも効果がなければさらに大きい目のものを使っていきます。また、使用するコンパウンドの目に合わせて、バフスポンジもそのつど変えていきましょう。

    基本的には弱→強を繰り返しながら磨いていきますが、最終的には超微粒子などで艶出しをして仕上げていきます。

  7. ウエス(布)でコンパウンドを拭き取る
  8. ウエスで拭き取ったら磨いた塗装面を確認しましょう。

車用ポリッシャーにおすすめのコンパウンド

ここからは、車用ポリッシャーに使うおすすめのコンパウンドをご紹介していきます。中でも口コミ評価が高く、初心者にも扱いやすい商品をピックアップしていきます。

3M(スリーエム) コンパウンド 目消し・肌調整用 ハード・1-L

大手メーカー3Mジャパングループの人気の定番コンパウンドです。中でもハードシリーズは最も長く愛され続けている商品で、プロはもちろん初心者にも使いやすいと人気です。
こちらの粒度は極細目で、傷消し・肌調整の用途として使用します。超硬砥粒子が配合されているのでボディにやさしく、淡色系の明るい車であれば仕上げまで磨き上げることが可能です。また、ボディだけでなくヘッドライト磨きにも活躍します。
高性能の液体タイプなので伸びが良いことも扱いやすいポイントです。

SOFT99 (99工房) 補修用品 液体コンパウンドトライアルセット

こちらはソフト99の人気のコンパウンドセットで、Amazonのカテゴリランキングではベストセラー1位を獲得しています。
トライアルセットの内容は、

  1. 傷消し用3000
  2. 仕上げ用7500
  3. 超鏡面9800

の用途別の3本セットになっていて、傷消しから仕上げまでを3ステップで完結できるようになっています。特に作業手順を間違えやすい初心者におすすめの商品です。また、専用のスポンジもセットになっているので、ポリッシャーで初めてコンパウンドを使用する方には必見でしょう。

プロスタッフ 魁磨き塾 スリキズ消しコンパウンド 100ml S-70

プロスタッフの定番のスリキズ消しコンパウンドです。この商品の特徴は、粗い傷を消して表面を整えるFAコンパウンドと、さらに塗装面を滑らかに仕上げるVXコンパウンドが配合されていることです。また、全色対応なので使用する車の塗装色を選びません。
スポンジとクロス布がセットになっているので、初心者におすすめです。

最後に

コンパウンドは車磨きでのメリットが大きいですが、相当のリスクもあります。例えば、磨きすぎると塗装が剥がれてしまったり、塗装面以外の樹脂やゴムに使ってしまうと、変色してしまうリスクがあります。特に一度磨きすぎると取り返しのつかないことになるので、地道に時間をかけて慣れていきましょう。