車好きなら誰もが憧れるポリッシャーがけですが、実際、経験のない初心者が自分で行うことはリスクが大きく、ほとんどの方が失敗を経験します。特にデリケートな車磨きは失敗するとリカバリーが難しいため、なんとなく見よう見まねですることは避け、必ず下準備や磨き方の方法を事前に調べておくことが大切です。
そこで今回は、ポリッシャーの車磨きでありがちな失敗から対策まで詳しく解説していきます。
ポリッシャー選びの失敗
ポリッシャーの車磨きでの失敗は、なにも作業中だけに起こるものではありません。というのも、特に初心者はポリッシャー自体の選び方にも失敗することがあるからです。
まず、ポリッシャー選びでのありがちな失敗は、"シングルアクションポリッシャーを選んでしまう"ということです。
そもそも車用の電動ポリッシャーには、
- シングルアクション:パワー型(上級者)
- ダブルアクション:マイルド型(初心者からプロまで)
- ギアアクション:バランス型(オールマイティ)
の3種類の回転方式があります。
中でも1つの軸でシンプルな動きをするシングルアクションは、研磨力が最も強く、そのぶん塗装が剥がれたりオーロラが出やすいリスクがあります。このことから、シングルは技術のある熟練者向けと言え、初心者には不向きなポリッシャーです。
そのため、経験のない初心者であれば、マイルドな研磨力を備えるダブルアクションを選ぶのがおすすめです。もちろん初心者のうちだけでなく、上達してからも使えますし、何よりメーカーによって種類が充実しているため、近年では主流のポリッシャーになりつつあります。ギアアクションも比較的初心者に扱いやすいポリッシャーですので、あわせてチェックしてみると良いでしょう。
ポリッシャーのバフ選びの失敗
ポリッシャーの車磨きでは、バフ選びで失敗をしてしまうという方も少なくありません。まず、ポリッシャーに取り付けて使うバフには、大きく分けるとウールバフとスポンジバフ(ウレタンバフ)の2種類があります。
羊毛素材のウールバフは、深い傷や汚れ落としといった初期研磨に使用しますが、ウールという柔らかいやさしい印象から、仕上げで使うものだと思い込んで失敗してしまうケースもあります。
ウールバフは初期研磨に、スポンジバフは仕上げに使用するので、この2つは使い分けられるように用意しておきましょう。
また、さらにウールバフにはハードとソフトの2種類に、スポンジバフは目の粗さによって、中目・細目・極細目・超微粒子に分けられます。いずれも研磨工程に合わせて細かく変える必要があるので、ひと通りがセット商品になっているバフセットを購入するのもおすすめです。
下準備不足による車磨きの失敗
ポリッシャーの車磨きでは、下準備不足による失敗も多くあります。面倒くさいからと下準備を怠ると取り返しのつかないことになるため、以下の準備不足には注意するようにしましょう。
洗車
洗車をせずに、いきなりポリッシャーで磨き始めてしまうと、磨いた瞬間にボディが傷だらけになってしまいます。というのも、一見車はきれいに見えても目には見えない砂や泥などの汚れがたくさん付着しているからです。そのため、まずは普通に洗車をして車をきれいにしましょう。
鉄粉除去
きれいに洗車をしても、鉄粉という黒っぽい小さな汚れが点々と残っていることがあります。鉄粉は非常に細かい鉄の粉で、時間が経ち酸化することで車のボディに固着します。
当然、鉄粉が残ったままポリッシャーで磨いてしまえば、鉄粉によって塗装面にダメージを与えてしまいます。
普通の洗車だけでは取り除くことが難しいため、鉄粉除去スプレーやトラップ粘土を使って鉄粉を除去していきましょう。
乾燥
洗車や鉄粉除去後、ボディに水が残ったままで作業をしてしまうと、コンパウンド内の水分がなくならず、いつまで研磨をしてもコンパウンドを使い切ることができません。クロスで拭き取ろうにも塗装面を傷付けてしまいますし、水で流そうとすればかえってコンパウンドを広げてしまいます。
そのため、洗車後や鉄粉除去後は1時間ほどしっかり乾燥させ、水滴が残っていればあらかじめ拭き取っておくようにしましょう。
マスキング
車には未塗装の樹脂やエッジ部分、ヘッドライトカバーなど、ポリッシャーで磨いてしまうと傷ついたり変色してしまうパーツがあります。それを防ぐために、事前にマスキングテープを使って磨きたくない部分を養生しておきます。作業性も上がるので、ポリッシャーを使う前にはマスキングをしておきましょう。
ポリッシャーあるある使用時の失敗
ここからは、ポリッシャー使用時にありがちな失敗例を見ていきます。対策や使い方のコツもご紹介するので、あわせて参考にされてください。
必要以上に加圧してしまう
ポリッシャー作業での大切な基本は、均一にムラなく磨いていくことです。基本的に、バフにかける圧力は機器本体の自重で事足りますから、必要以上に加圧する必要はありません。
逆に、磨こうと加圧して押し付けてしまうと、均等に磨けず磨きムラが生じてしまいます。したがって、手はポリッシャーを支える形で、バフにかかる圧力が一定になるようにコントロールしていきましょう。
ポリッシャーの動かし方が速すぎる
ポリッシャーの動かし方は、縦横の順でゆったりとしたスピードが基本です。よくある失敗が、動かす速度が速すぎてしまったり、動かし方が荒く雑になっていることです。これでは塗装面をただ撫でているだけになってしまい、しっかり研磨ができていないので、ポリッシャーはゆっくり丁寧に動かしていきましょう。
コンパウンドが残ったまま研磨をやめる
ポリッシャーでの研磨をやめるタイミングは、コンパウンドがなくなるまでです。しかし、コンパウンドが残ったまま研磨をやめてしまうと、塗装面にコンパウンドがシミとなって取り除けなくなってしまいます。したがって、コンパウンドは一つの過程ごと使い切るまで研磨をするようにしましょう。
また、コンパウンドの種類を変える際、ボディに残ったコンパウンドのカスはクロスなどで拭き取るようにしてください。
その他押さえたいポリッシャーの使い方と注意点
最後に、ポリッシャーで車磨きをするうえで注意したい失敗や使い方についてご紹介していきましょう。
コードは肩に担ぐ
電源コード式の場合、延長コードを使っての作業になることが多いですが、コードをそのままたるませてしまうと、塗膜にコードが当たって傷になったり、作業の際に絡まったりすることがあります。そのため、コードは必ず肩に担いで作業をすると良いでしょう。
ガラス面は専用のバフとコンパウンドを使用する
フロントガラスなどのガラス面は、ボディと同じバフやコンパウンドを使ってしまうと傷ついてしまう場合があります。そのため、ガラス面の研磨には窓専用のフェルトバフなどを使用します。また、コンパウンドではなく、油膜除去剤やガラス研磨剤を併用するようにしましょう。
ヘッドライト磨きは耐水ペーパーで下地を作って行う
ヘッドライト磨きでの失敗は、下地を作らずにいきなりポリッシャーで磨き始めることで起こります。そのため、まずは耐水ペーパーで細かく磨いてからコンパウンドで研磨をしていくよう順序を押さえましょう。耐水ペーパーで磨くと白く濁ったようになりますが、コンパウンドで磨けば透明になります。
コンパウンドで磨き終わったら、コーティングで仕上げをしてください。
まとめ
ポリッシャーでの車磨きは細かい下準備や地道な工程が多く、つい面倒になりがちです。しかし、面倒くさいからと怠ってしまえば、取り返しのつかない失敗をしてしまいます。車のボディはとても繊細ですから、見よう見まね感覚で車磨きをするのではなく、必ずきちんと下調べをして臨むようにしてください。