インパクトドライバーにトルク調整はある?クラッチ付きの機種も

インパクトドライバーにトルク調整はある?クラッチ付きの機種も

インパクトドライバーにもトルク調整機能が付いたモデルがあれば便利ですよね。そもそもトルク調整機能とはどのようなもので、インパクトドライバーにもそのような機能があるのでしょうか。
そこで今回は、インパクトドライバーのトルク調整機能について、また、ドリルドライバーとの違いやトルク調整機能付きのインパクトモデルをご紹介していきます。

そもそもトルクとは?

そもそもドリルドライバーやインパクトドライバーでいう「トルク」とは、ネジやボルトを締め付ける力を指し、N・m(ニュートンメートル)という単位で表されます。
インパクトドライバーの場合、回転方向にさらに打撃(インパクト)を与える機能があることから、ドリルドライバーよりも強力なトルクを備えています。

家具の組み立てやちょっとしたDIY程度であればトルクの低いドリルドライバーでも十分使えますが、日曜大工やDIYが本格化すれば、ある程度パワーのあるトルクが必要になります。もちろん、プロの現場作業であれば、パワフルなインパクトドライバーは必須アイテムと言えるでしょう。
このように、トルクの強さは用途作業に応じて選びます。

トルク調整機能とは?

トルク調整機能とは、一般的にはいわゆる「クラッチ機能」と呼ばれるものです。クラッチ機能はドリルドライバーが持つ最大の特徴で、トルクが設定した強さに達するとモーターが空回りし、トルクを制御するという仕組みです。つまり、トルクを調整することでネジの締めすぎや木割れを防止することができます。
頑丈な素材にパワーで押し込むというより、繊細な素材に適切な力で作業ができる機能と言えますね。

トルクの調整は、ダイヤルリングを数字に合わせることで設定できます。調整段階数は多いものだと20以上あるものもあり、数値が大きいほどトルクが強くなります。

インパクトドライバーのトルク調整方法は?

クラッチ機能はドリルドライバー特有の仕組みであることが分かりましたが、ではインパクトドライバーにはクラッチ機能があるのでしょうか。
結論から言うと、基本的にはインパクトドライバーにトルクを制御するようなクラッチ機能は備わっていません。
ただし、トルク調整ができないというわけではなく、インパクトドライバーの場合はトリガーの引き具合によってトルクを加減することができます。とはいえ、引き具合だけで強さを調整するため、慣れない初心者には難しく感じるでしょう。

中にはクラッチ機能付きのモデルも?

プロユースのインパクトドライバーの中には、数は少ないもののトルク調整機能が付いた画期的なモデルもあるようです。ただやはり価格帯も高くなり、モデル数も少ないため、基本的にはインパクトドライバーにはクラッチ機能がないという認識でいるのがいいでしょう。

トルク調整機能付きのインパクトドライバー

ここからは、数は少ないですがトルク調整ができるインパクトドライバーモデルをご紹介していきます。

マキタ 充電式4モードインパクトドライバ 14.4V TP131DRGX

こちらは先進の電子クラッチ機能が搭載されたマキタの4モードプラスインパクトドライバーです。
切り替え可能な4つのモードには、

  • インパクトモード(回転+打撃):ネジ・ボルトの締め付け
  • 振動ドリルモード(回転+振動):コンクリートの下穴あけ
  • ドリルモード(回転のみ):穴あけ
  • ネジ締めモード(回転+電子クラッチ):デリケートなネジの締め付け

が搭載され、用途に応じて多機能的な作業を可能にします。
ネジ締めモードの電子クラッチとは、設定したトルクに達するとクラッチが作動し、オートでストップするという機能です。クラッチは1~9段に加え高速・低速と選ぶことができ、さらに18段階のトルク設定が可能です。
また、最大締め付けトルクは145N・mとハイパワーで、高容量の6.0Ahモデルとなっています。
プロユースでもホームユースでも信頼して使用できるモデルと言えるでしょう。

パナソニック 10.8V 産業用Sシリーズ 締付トルク調整機能つきインパクトドライバー EYSLA2NS

パナソニックが販売するトルク調節機能付きのインパクトドライバーです。締め付けトルクを手元で設定することで、オートストップによりオーバートルクを防ぐ機能が搭載されています。トルクの強さは6段階の調整が可能で、デジタル表示によって確認することができます。
最大締め付けトルクは約80N・mなので、家庭でのDIYにはおすすめでしょう。

まとめ

基本的にインパクトドライバーにはクラッチ機能が付いていないため、トルクの強さはトリガーの引き具合だけで加減することが分かりました。クラッチ機能付きを探しているのであれば、マキタの4モードプラスのモデルをチェックしてみるのが良いでしょう。