電動工具はマルチツールで完結!選び方とおすすめモデル徹底解説

一台でなんでもこなす電動工具のマルチツールをご存知でしょうか。本格的なDIYや現場作業では、さまざまな作業でシーンに応じた複数の電動工具が必要になりますが、マルチツールが一台あれば全ての作業をカバーすることができます。

そこで今回は、マルチツールの用途と特長、選び方、そしておすすめのメーカーモデルについて詳しく解説していきます。

電動工具のマルチツールとは

マルチツールとは、近年開発された最新モデルの多機能電動工具で、2014年にボッシュからリリースされて以来、マキタなどのさまざまなメーカーでも展開されるようになりました。

マルチツールの特長は、先端工具であるブレード(替刃)を付け替えるだけで、切断・剥離・研削といった3つの作業をオールマイティにこなせることで、実に42種類もの先端工具に対応しています。例えばDIYリフォームなどでは、切断・剥離・研削といった作業をするのにそれぞれで電動工具が必要になりますが、マルチツールがあれば一台で全てを解決することができます。

また、従来の電動工具では行いづらかった作業も、マルチツールならフットワーク良く簡単に行える点も大きなメリットです。使い勝手の良い操作性は、家庭で行う本格的なDIYはもちろん、プロの細かい現場でも便利に活躍してくれます。

さらに、マルチツールは、回転運動で機能する従来の電動工具と異なり、振り子振動で作業を行うことも特長です。そのため、キックバックや巻き込みのリスクもなく、家庭でも安全に使用できる電動工具と言えます。

マルチツールでできる3つの使い道

マルチツール一台で行える切断・剥離・研削の3つについて、具体的にどのような作業ができるのか詳しく解説します。

切断

マルチツールでは、

  • 石膏ボード
  • 木材
  • 塩ビ管
  • 断熱材

といったさまざまな材料の切断が可能です。
例えば、キワ切りや穴あけ、窓抜きはもちろん、丸のこや手のこが入らない狭い部分の切断作業も器用にこなすことができます。

剥離

接着剤やシーリング材、タイルなどの剥離作業をこなします。従来では、こういった剥離はグラインダーや電動ドリル、カッター、スクレーパーといった多くの工具を必要とするため、これを一台でまかなうマルチツールはコスパの良い万能工具と言えるでしょう。

研削

研削研磨作業では、一般的にサンダーやディスグラインダーなどの専用工具が使われています。しかし、マルチツールでは、サンディングパッドを付け替えるだけで、木材の荒仕上げやタイル目地の削り取りといった研削作業も可能です。

振り子振動による作業なので、粉塵が飛散しにくいのも嬉しいメリットでしょう。

電動工具マルチツールの選び方

電動工具マルチツールの特長と使い道について見てきたところで、次に購入する際の選び方について解説していきます。

ブレードで選ぶ

まず、マルチツールの替え刃であるブレードには、「OIS」と「スターロック」の2つの種類があります。

  • OIS
  • マルチツールのリリース当初から展開されているブレードの規格名です。最もスタンダードな取り付け構造と言え、ほとんどのメーカー製品がOISに対応しています。

  • スターロック
  • OISの後継となるマルチブレードの規格です。元来のOISよりも強固な取り付け構造になってるため、高出力でパワフルな性能を備えていることが特長です。

    さらにスターロックには、
    ・スターロックマックス
    ・スターロックプラス
    ・スターロック
    の3つのグレードが展開され、最上位ブレードであるマックスはOISの2倍速い作業効率を実現しています。

    マルチツールの元祖であるボッシュをはじめ、マキタなどの主要なメーカーはスターロック規格への移行をしていることを考えると、選ぶならOISよりもスターロックブレードがおすすめされるでしょう。

作業時間に応じた給電方法

マルチツールの給電方法には、コード式と充電式の2つのタイプがあります。自身の作業時間に応じて給電方法を選ぶことが望まれます。

  • コード式
  • 作業時間が長くなる場合、または延長コードで対応できる作業であれば、コンセントから給電するコード式がおすすめです。バッテリー残量を気にする必要もなく、安定したパワーで作業をすることができます。
    また、充電式よりも比較的安い価格で販売されているのもメリットです。

  • 充電式
  • 作業時間が短い場合、または場所を選ばず作業をしたい場合は、充電式がおすすめです。コードレスなので作業効率も良く、ストレスなく作業をスムーズに行うことができます。

マルチツールのおすすめ人気モデルランキング

ここからは、主要の電動工具メーカーからおすすめのマルチツールモデルをご紹介していきます。amazonなどからランキング上位のモデルを厳選してピックアップしていきますので、ぜひチェックしてみてください。

BOSCH(ボッシュ) Professional マルチツール GMF30-28

マルチツールの元祖ボッシュの電源コード式モデルで、ワット数は300W、振り子振動数は8,000-20,000min-1(回転/分)、ボッシュのスターロックプラス製品の中でもコスパ最強の人気のマルチツールです。

こちらのモデルの特長は、エルゴノミクスデザイン(人間工学)に即したハンドルにより、効率的かつ快適な使いやすさを実現していることです。
さらに、ブレードの取り外しを簡単に行えるマグネットマウントが採用されていること、また速度調節などの高い機能性も魅力です。

付属品として、カットソーブレード(木材&金属用)×1枚、ラバーパッド×1枚、サンディングペーパー×5枚がセットになっています。

取り付け可能ブレード規格は、スターロックプラスとスターロックで、推奨小売価格は21,500円(税抜)です。amazonではセール特価で販売されているのでチェックしてみると良いでしょう。

マキタ 18V マルチツール TM52D

こちらは日本市場トップのシェア率を誇る、マキタの人気のマルチツールモデルです。TM51Dに次ぐ3代目の充電式モデルで、重負荷作業に適したスターロックマックスに対応し、従来機の約2倍近い作業効率を実現しています。

前モデルとの違いは、

  • より握りやすい細径グリップ(-26mmの169mm)
  • LEDライトの搭載
  • 振動角度が3.6アップ

の主に3つの点です。
また、付属のハードケースも新しくなり、先端工具がよりフィットする形状にモデリングされていることにも注目です。

口コミ評価も高く、Youtubeでも紹介されているイチオシのマルチツールモデルと言えます。

ブラック&デッカーのマルチツールとは?

アメリカの老舗電動工具メーカーのBLACK+DECKER(ブラックアンドデッカー)では、名前は同じですが、製品違いの別物として、マルチツールという名称の電動工具を販売しています。

これまでご紹介してきたものとは別物ではあるものの、こちらも名前の通りに一台あればなんでもこなすピストル型の万能のDIY電動工具です。ヘッドを交換することで、穴あけ・ネジ締め・切断・研磨の主に4つのDIY作業をこなすことができます。

18Vのパワフルな電圧に、最大トルクは22N・m、クラッチ機能は11段階で、チャック能力は1-10mmとなっています。

また、DIY作業に留まらず、庭作業や機械整備にも活躍するので、マルチツールを探している方は併せてチェックしてみると良いでしょう。

まとめ

これまでに、電動工具のマルチツールについての基礎知識、選び方、おすすめのモデルをご紹介してきました。使い方はブレードを装着するだけで簡単に操作することができるので、初心者にも手軽に扱うことができます。一台で済むマルチツールで、DIY作業をより快適に、より安全に楽しみましょう。