インパクトドライバーで鏡面仕上げは可能?やり方と注意点を紹介

インパクトドライバーで鏡面仕上げは可能?やり方と注意点を紹介

家庭にあるインパクトドライバーで、鏡面仕上げができれば嬉しいですよね。手作業では手間も時間もかかりますし、かといって電動ポリッシャーを購入するのは気が引けてしまう方もいることでしょう。
そこで今回は、インパクトドライバーで鏡面仕上げをする際のやり方手順や注意点、必要なアイテムなどについて詳しく解説していきます。

インパクトドライバーで鏡面仕上げはできる?

鏡面仕上げといえば、手作業で時間をかけて行うか、電動ポリッシャーを使って行う方法が一般的ですよね。
そもそもインパクトドライバーはネジ締めや穴あけ作業を行う電動工具ですが、鏡面仕上げをすることは可能なのでしょうか。
結論から言うと、インパクトドライバー用のバフを使用すれば、インパクトドライバーでも鏡面仕上げに活用することができます。つまり、ビットを装着する先端にバフを取り付けることで、電動ポリッシャーのちょっとした代用に変身するわけです。

とはいえ、インパクトドライバーの用途はあくまでネジ締めや穴あけですから、メーカーが推奨する使い方とは言えず、行うには自己責任になることを理解しておきましょう。

鏡面仕上げに必要なインパクトドライバー用バフとは

では、インパクトドライバーで鏡面仕上げをする場合、必要になるバフというのはどのようなものなのでしょうか。
そもそもバフとは、回転させて研磨をすることで傷や汚れを除去する先端工具で、一般的にはコンパウンドなどの研磨剤を併用します。基本的には電動ポリッシャー用の先端工具として販売されていますが、電動ドリルやインパクトドライバーに対応するタイプも展開されています。

|バフの種類と用途

バフの素材には研磨工程や用途に応じて種類があり、大きくウールバフとスポンジバフ(ウレタンバフ)の2種類に分けられます。
まず、ウールバフは表面に羊毛を使用した素材のバフで、スポンジバフよりも研磨力があり、初期研磨に用いられます。
一方、スポンジバフはやわらかく、ウールバフよりもマイルドな研磨力を備えているため、中間研磨から繊細な仕上げ段階に使用されます。またスポンジバフには、さらに目の粗さに応じて中目・細目・極細目・超微粒子などの種類に分けられます。目の粗いものほど研磨力があり、細いものほど研磨力が抑えられています。

初心者の場合は研磨力の高いウールバフは避け、まずはスポンジバフを揃えるのがおすすめです。鏡面仕上げまで一通り完結できるバフセット商品も販売されているので、ぜひチェックしてみると良いでしょう。

インパクトドライバーで鏡面仕上げをするうえでの注意点

バフを取り付けることで、インパクトドライバーでも鏡面仕上げができることが分かりましたが、やはり本来の用途とは違うため、使用するうえでは気を付けたい注意点があります。

▶インパクトだと打撃が加わる

インパクトドライバーは、ネジやボルトの締め付けに特化するため、回転に打撃(インパクト)を加える機能を備えています。そのため、デリケートな車のボディ磨きや、均等でムラのない研磨が求められる鏡面仕上げには不向きと言えます。インパクトドライバーで代用するのであれば、タイヤのアルミホイールやヘッドライト程度に使用するのが良いでしょう。
また、もしドリルドライバーをお持ちであれば、打撃のあるインパクトよりもドリルドライバーを使ったほうが磨きやすいでしょう。

▶騒音に注意

インパクトドライバーは打撃機能があるため、ドリルドライバーと比べてもかなり大きな音が鳴ります。そのため、周囲への騒音を気にする方はドリルドライバーを使うほうが良いでしょう。

▶アタッチメントが必要な場合も

鏡面仕上げに使用するバフには、インパクトドライバーに対応した六角軸タイプのものもありますが、基本的には丸軸タイプのバフが多く販売されています。丸軸タイプのバフを購入するのであれば、別途でアタッチメントが必要になるので注意しましょう。

インパクトドライバーを使ったホイールの鏡面仕上げのやり方手順

ここからは、インパクトドライバーを使用した車のアルミホイールの鏡面仕上げのやり方手順についてご紹介していきます。

①下洗い

カーシャンプーなどを使って、まずはアルミホイールに付着した汚れを洗い流していきます。汚れが残ったまま磨いてしまうと、その汚れがホイールを傷付ける場合があります。

②耐水ペーパーを使って下地をつくる

ホイールの傷が多い場合は、インパクトドライバーで磨いていく前に、耐水ペーパーで研磨しておくとより仕上がりがきれいになります。手作業にはなりますが、余裕がある方は耐水ペーパーで下地をつくっておくのがおすすめです。

③バフで磨いていく

インパクトドライバーに取り付けたバフに、磨き剤を塗布して磨いていきます。磨き剤には、車用のコンパウンドではなく、洗浄剤・研磨剤・保護剤が一つになった金属用のメタルポリッシュを使用するのがおすすめです。
メタルポリッシュの代表的な商品としては、「ホワイトダイヤモンド」や「ブルーマジック」などが挙げられます。

また、バフの目の粗さはまずは細目から使用し、ホイールの状態次第で色々なものを試してみると良いでしょう。

④やわらかいウエスで拭き取り、仕上がりを確認

磨き終わったらウエスなどできれいに拭き取り、鏡面仕上げの出来栄えを確認します。まだ追い込めそうなら、再び研磨していきましょう。

ボディの鏡面仕上げをするなら電動ポリッシャーが必要

これまでに、インパクトドライバーを使ったアルミホイールの鏡面仕上げについて見てきましたが、中には車体の鏡面仕上げにも使いたいという方もいるのではないでしょうか。
しかし、前述したように、インパクトドライバーには打撃機能があることから、繊細なボディの鏡面仕上げにはおすすめすることはできません。また、初心者による均等な磨き上げは電動ポリッシャーでさえも難しいため、使用時の安全面を考えても、なおさら本来の用途ではないインパクトドライバーでは扱うのが困難でしょう。

そのため、ボディの鏡面仕上げを自分でしたいのであれば、電動ポリッシャーを購入するのが一番です。手頃な価格帯のものも販売されていますので、ぜひチェックしてみると良いでしょう。