電動サンダーといえば、木材や金属を研磨するための工具で、家庭でDIYをしている方にはぜひ揃えておきたいアイテムですよね。とはいえ、サンダーには用途によって種類もあり、さらにさまざまなメーカーからも販売されているため、初心者にはどれを選べばいいのか悩むところでしょう。
そこで今回は、初心者に向けたサンダーの選び方から種類、人気のおすすめモデルまで詳しくご紹介していきます。
サンダーとはどんな電動工具?
サンダーとは、底面にサンドペーパーを取り付けて回転させることで、木材や金属などの表面を研磨したり、塗装を剥がしたりする電動工具です。サンダーを使えば、手で行っていた手間のかかる研磨作業も、手軽にかつスピーディにこなすことができます。
DIYでの仕上げ作業に欠かせないことから、ドリルドライバーやインパクトドライバーに並び、ぜひ揃えておきたい電動工具の一つと言えるでしょう。
また、プロの現場などでは、塗装前の下処理となる「ケレン作業」にも使用されています。
グラインダーとの違い
サンダーと混同されやすい電動工具として、グラインダーが挙げられます。
一見、見た目がよく似ていますが、そもそもグラインダーとは、先端に取り付けた砥石を回転させることで、研磨・研削・切断といった作業を行う工具です。
英語からも分かるように、サンド(sand)は「(紙ヤスリで)磨く・研磨する」という意味を指すのに対し、グラインド(grind)は「(硬いもので)磨く・研削する」という意味ですから、両者の使い方・用途の違いが分かるでしょう。
また、グラインダーは砥石(替刃)の種類によってはコンクリートの研削などにも使うことができるため、ホームユース的なサンダーとは違いかなり本格的な作業に用いる電動工具と言えます。
サンダーの選び方
では、初心者が躓きがちなサンダー選びのポイントについて以下で詳しく解説していきましょう。
|4つの種類から選ぶ
①オービタルサンダー
最もベーシックなタイプのサンダーで、底面に四角形のサンドペーパーを装着して使用します。偏心運動による振動を利用して、小さな楕円を描くように研磨をするのが特徴です。初期研磨の粗削りはもちろん、最終仕上げまで対応でき、汎用性の高いサンダーと言えます。
また、市販のサンドペーパーでも対応できるので、初めてサンダーを購入する初心者にもおすすめです。
②ランダムサンダー
偏心運動に加え、パッド全体の回転運動によって研磨をする構造から、オービタルサンダーに比べて高い研磨力を備えるサンダーです。接地面積の少ない円形のバッドにより、平面だけでなく曲面の研磨にも使用することができます。
専用のサンドペーパーしか使用できないため、ランニングコストは高めになりますが、パッドをスポンジに交換することでポリッシャーとしても活用することができます。
③ベルトサンダー
ベルト状のサンディングベルトをローラー部分に装着し、回転させて研磨するタイプのサンダーです。研磨力が強く、広範囲を効率良く研磨する際におすすめです。
④コーナーサンダー(デルタサンダー)
底面がアイロンのような形状をしているサンダーで、他と比べて比較的小ぶりな印象です。先が尖った形状なので、コーナーや狭い部分の研磨に適しています。なお、こちらも専用のサンドペーパーが必要になります・
|給電方式から選ぶ
電動サンダーの給電方式には、電源コード式と充電式の2つの種類があります。
・電源コード式
電源コンセントから給電する一般的なタイプで、電源さえ確保できれば、充電残量を気にすることなく安定したパワーを発揮できることが特徴です。電源を確保できる場所で集中的に作業をする方にはおすすめです。
・充電式
リチウムイオン電池などのバッテリーを装着して使うコードレスタイプです。場所を問わず使用できる手軽さが特徴で、電源を確保できない場所で持ち運んで作業する方にはおすすめです。
また、コードレスなので取り回しが良く、作業時はストレスなく作業に集中することができるでしょう。
|集じん機能も便利
サンダーでの研磨作業時は、どうしても木くずの粉塵が発生してしまいます。機種によっては自動集じんされるダストバッグが付いたモデルもあるので、粉塵が気になる方は購入時にチェックしてみると良いでしょう。
初心者におすすめのサンダーモデル
ここからは、初心者におすすめしたい電動サンダーモデルを一挙ご紹介していきます。価格帯も安いリーズナブルなものに注目し、口コミ評価から人気モデルをピックアップしました。
マキタ(Makita) 仕上サンダ BO3710
電動工具の代表的メーカー、マキタが販売する定番のオービタルサンダーです。従来機より高さ-4mmを実現した安定感ある低重心ボディで、形状は握り方自在のエルゴノミックデザインが採用されています。
何より注目したいのは、自己集じん機能が付いてる点で、常にクリーンで快適な作業を提供してくれるでしょう。
本体質量は1.5kgと軽量で、初心者にも扱いやすいモデルと言えます。
ブラックアンドデッカー ランダムオービットサンダー BDCROS18B
米国の電動工具メーカー、ブラックアンドデッカー(BLACK+DECKER)が販売するランダムオービットサンダーです。こちらはリチウムイオンバッテリー18Vのコードレスタイプで、取り回しに優れた快適さが魅力です。
また、便利な集じん機能も付いてAmazonでは7,000円前後(バッテリー別途)という高コスパな価格帯で販売されています。
電源コード式と悩んでいる方であれば、「コンパクトオービタルサンダーKA320E」もあわせてチェックしてみると良いでしょう。
京セラ(Kyocera) 旧リョービ サンダ MS-30B 636432A
旧リョービ、京セラのスタンダードなオービタルサンダーです。電源コード式のエントリーモデルで、握りやすいハンドルに本体質量1.3kgと軽量の扱いやすさが初心者に人気です。
また、別販売ですが集じんノズル、集じんホースで集じん機にも接続が可能で、きれいな作業場でDIYをしたい方におすすめです。
Amazonでは5,000円前後の価格帯で販売されているので、初めてのサンダーを探している方にぴったりでしょう。
HiKOKI(ハイコーキ) 旧日立工機 ミニサンダー 集じんタイプ SV12SG
旧日立工機、ハイコーキの初心者向けオービタルサンダーです。こちらは通常のものよりも小さめなコンパクトサイズになっており、本体質量は1.1kgと大変扱いやすくなっているのが特徴です。手軽なエントリーモデルを探している方、また女性向けモデルとして最適でしょう。
また、こちらもダストバッグが採用されており、集じん機への接続も可能です。
最後に
これまでに、初心者に向けた電動サンダーの選び方から、扱いやすいスタンダードなサンダーモデルをご紹介してきました。サンダーに対して敷居が高く感じる方は、まずはホームセンターでのレンタル貸し出しサービスを利用してみるのもありでしょう。また、ネットなどでは中古品も販売されていますので、そちらもチェックしてみると良いですね。